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トランプ減税とは

トランプ減税とは






トランプ減税とは

  • トランプ減税とは、米国で2017年12月に成立した、10年間で1.5兆ドル(GDP比1%)の大型減税のことです(減税規模は過去最大)。法人税率を35%から21%に引き下げることを柱とした、1986年に米国のレーガン大統領が行った大型減税以来の抜本的な税制改革です。

トランプ大統領は、大統領選時の公約で法人税率の大幅引き下げ(公約では15%への引き下げ)を掲げており、トランプ減税は、トランプ大統領にとって初の大型公約の実現となりました。




税制改革法案の主な概要

  • 法人税率を2018年から35%→21%へ
  • 米企業の海外利益の税率(米国は「全世界所得課税方式」をとっています)は、原則ゼロに(現在35%)。既にため込んだものへの課税は、現金など流動資産にに15.5%、固定資産は8%に引き下げ。
  • 5年間の時限措置で設備投資全額を課税所得から控除できる即時償却を認める。
  • 個人所得税制区分は7段階を維持し、最高税率だけ39.6%から37%に引き下げる 。最高税率が適用される世帯年収は引き上げ。
  • 基礎控除は倍増。一方、撤廃方針だった州税や地方税控除は一部残し、固定資産税と合算した控除額の上限を1万ドルにする。
  • 住宅ローン利子控除はローン上限を75万ドルにする。
  • 子育て世帯向け税額控除は倍増。相続税控除額も倍増。
  • オバマケアの医療保険加入義務撤回。未加入者の罰金廃止。
  • 物品税は見送り。





トランプ減税の特徴

法人税率は、地方と合わせて28%程度となり、日本を含む主要国より低い税率となりました。加えて、米企業の海外利益の税率は、原則ゼロに(現在35%)。既にため込んだものへの課税は、現金など流動資産に15.5%、固定資産は8%に引き下げる内容となっているため、多国籍企業(たこくせききぎょう)が海外にためている余剰資金を米国内に引き寄せることを狙いとしています。また、5年間の時限措置で設備投資全額を課税所得から控除できる即時償却を認め、企業の投資を促進する内容となっています。そして、個人所得税制区分は7段階を維持し、最高税率だけ39.6%から37%に引き下げ、個人減税も加わりました。




トランプ減税の影響とリスク

過去、レーガン大統領が行った経済政策、いわゆる「レーガノミクス」は、米国の深刻な不況に対応するために行われましたが、トランプ大統領は景気が良いとされる状況下で減税するという違いがあります。10年間で1.5兆ドルの減税規模となりましたが、大統領選時に公約していた4,5兆ドル規模より大幅減の内容となりました。財政赤字は10年で1兆ドル増で、中期的に米国の長期金利の上昇要因となるリスクがあります。ただ、GDPを10年で3%押し上げる効果が期待されています。一方で、借入金の支払い利息の損金算入を制限するなど控除見直し。企業減税規模は10年で6500億ドル。米主要企業の1株当たり利益が6%高まる試算です。他方、富裕層優遇の税制との見方もあります。






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