ドゥテルテノミクスは、インフラ開発を軸とした経済政策で、2017年からの3年間でマニラ首都圏や地方都市に鉄道網などを整備するために3.6兆ペソ(約7.9兆円)を投じ、公共インフラを改善して7%から8%の経済成長を目指すものです。インフラを整備するための資金は、首脳外交で日本と中国から取り付けた経済支援を活用し(日本から1兆円、中国から約2.6兆円)、インフラ投資のうち6割強を交通分野に振り向け、建設工事などで年100万人超の雇用を生み出す狙いがあります。旗艦事業となるのはマニラに整備するフィリピン初の地下鉄で、マニラから南東に伸びる南北鉄道南線や地方空港の拡張・整備など大型案件があるのが特徴です。
インフラ整備への予算は2017年に約8,600億ペソと、2010年のGDP比で5.4%に引き上げられました(2010年予算では2010年のGDP比で1.8%だった)。また、2022年には7.4%まで高めるとしています。
フィリピン政府が発表した「フィリピン開発計画」という6年計画では、フィリピンの中期的な経済成長率を7-8%まで押し上げ、貧困率を14%に引き下げることを目標としています(貧困率は2015年で21.6%)。
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