リバーサルレートは、中央銀行が政策金利を下げ過ぎれば、民間銀行が収益を圧迫されて貸出が減るため、金融緩和の効果がリバーサル(反転)してしまう金利水準です。
すなわち、中央銀行が政策金利を下げれば経済が刺激される一方で、過度な金利低下は副作用が出やすくなるという金利水準です(銀行は、個人や企業への貸出を行って金利を得ていますが、過度な金利低下で収益力が低下し、金融仲介機能が低下しマイナスの影響が出やすい)。
「リバーサルレート」は、それまで金融緩和による副作用について深く言及してこなかった日本銀行の黒田総裁が、2017年11月13日にスイス・チューリッヒ大学で「量的・質的金融緩和と経済理論」というタイトルで講演した際に言及したことから注目が集まったものです。 この講演で黒田総裁は、日本の場合は、銀行の充実した資本基盤と信用コストの大幅な低下で、現時点で影響はないとしています。
中央銀行が政策金利を引き下げても、銀行の企業向け貸出金利が下がらない(資金調達コストが下げられず貸出金利が下げられない)水準が、よく言われているリバーサルレートの水準です。つまり、政策金利を引き下げて、企業向けの貸出金利が下がっていれば、リバーサルレートに達していないことを示します。。
リバーサルレートは、ドイツ出身で、国際金融市場やマクロ経済が専門のプリンストン大学のマーカス・ブルネルマイヤー教授が、2016年3月に「リバーサルレート理論」として発表したものです。
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