DMIは、RSIやパラボリックなど、数々のテクニカル指標を開発した J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア (J. Welles Wilder, Jr.)が考案したテクニカル指標で、オシレーター的技法を使うことから「オシレーター系指標」に分類されますが、トレンドを読もうとする特徴があるため、オシレーター系指標は逆張り(ぎゃくばり)で使うことが多いですが、順張り(じゅんばり)で利用することが主のテクニカル指標です。
DMIは、以下の指標で構成されます。
以下の3つの計算式によって算出される値の中で、最も大きな値がTR(True Range)になります。
+DM(PDM)と-DM(MDM)は、それぞれプラス方向とマイナス方向の値幅を表すもので、以下の計算式で求めます。
ただし、以下の4つの条件が加えられます。
+DI(PDI)と-DI(MDI)は、ある期間における価格の動きのプラス方向とマイナス方向の割合を表す指標です。つまり、価格の方向性を示すもので、
+DI(PDI)と-DI(MDI)は、以下の計算式を用いて算出します。なお、計算期間は14日にするのが一般的です。つまり、以下の計算式のNは14とするのが一般的です。
DXとは、+DIと-DIの差の絶対値を+DIと-DIをプラスしたもので割ったものです。つまり、+DIと-DIがどれだけ離れているかを示す指標です。計算式は以下です。
※|は、絶対値を示しています。式で||で囲まれた計算結果がマイナスで出れば、マイナスをとってプラスにします。
ADXは、DXを移動平均した指標です。
※Nは14日とするのが一般的です。
※ADXの見方は「ADXの見方と使い方・設定(パラメーター)・テクニカル指標」を参照してください。
ADXRは、以下の計算式で算出するか、ADXをN日間移動平均して算出します。
※Nは14日、または28日とするのが一般的です。
※ADXRの見方は「ADXR(DMI)の見方と使い方・設定(パラメーター)・テクニカル指標」を参照してください。
+DIと-DIは価格の方向性を示します。詳しくは、「全体の振れ幅に対する方向性を持った動きの割合」ですが、+DIと-DIは、ともに0から100%の範囲で推移します。
+DIと-DIは、磁石の+と-のように、逆相関で動く特徴があります(ただし完全ではない)。ゆえに、+DIが上昇している時は-DIは低下しており、-DIが上昇する時には+DIは低下する傾向にあります。上向きの方向か下向きの方向か、+DIと-DIでどちらのエネルギーの方が強いのかを示すのがDMIです。それに加えて、勢い(モメンタム)を表すのがADXです。トレードツールでDMIを表示させた時、±DIだけ表示されるツールもあれば、ADXを加えて3本で表示しているツールもあります。
DMIの見方は以下の通りです。
DMIを構成する指標は、それぞれ14日で設定するのが一般的です。これは、DMIの考案者であるJ・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア (J. Welles Wilder, Jr.)が、14日を使っていたことに由来しています。日本株でも合いやすい傾向があることから、14日で設定することが多いです。
→1から学ぶテクニカル指標(姉妹サイト「投資戦略」より)
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