新値足は、「非時系列型」に分類される指標です。例えば、移動平均線であれば、チャート上に毎日描かれていく(週足であれば毎週、月足であれば毎月描かれていく)指標で、これを「時系列型」と言いますが、新値足は、終値が直近最高値(または最安値)を更新した時のみ、新たに線が描かれますので、毎日チャート上に描かれるとは限りません。このような指標を「非時系列型」といいます。
新値足は、例えば、終値がそれまでの最高値を上回れば陽線が描かれます。価格の方向が変わる場合は、直近3本分の値幅以上に価格が動いた時点で線が描かれます。
日付 | 価格 | 線(ローソク足) |
4.1 | 500円 | |
4.2 | 505円 | 陽線 500-505 |
4.3 | 515円 | 陽線 505-515 |
4.4 | 518円 | 陽線 515-518 |
4.5 | 508円 | |
4.8 | 516円 | |
4.9 | 519円 | 陽線 518-519 |
4.10 | 517円 | |
4.11 | 505円 | 陰線 519-505 |
4.12 | 502円 | 陰線 505-502 |
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新値足は、陽線に変われば買いシグナル、陰線に変われば売りシグナルとなります。
上記のものが一般的な買いシグナル・売りシグナルですが、陽線2つ目で買い、陰線2つ目で売りとする方法もあります。
新値足は、上記のように直近3本分の線の最高値(最安値)を更新すれば線が描かれますので、価格がある程度反対方向に動いてから売買シグナルを出します。ゆえに、実際の相場の反転からズレ(遅れ)が出る弱点・欠点があります。特に、急騰や急落の局面では、値幅が大きく出てしまうため、より反転のタイミングが遅れてしまいます。加えて、一旦の調整(ちょうせい)局面(押し目や戻りの局面)があった場合は、だましが出やすい面もあります。
また、新値足は陽線(陰線)が出た場合、その後、連続して陽線(陰線)出るとは限りません。1本出ただけで反転してしまうこともありますので、新値足だけでなく、他のテクニカル指標を併用して売買判断するのが一般的です。
上記では、「直近3本分の値幅以上に価格が動いた時点」としましたが、これは「3本抜き新値足」と言って、新値足では最もポピュラーな設定です。ただ、「3本抜き新値足」で、一旦の調整などの局面においてだましが頻発した場合は、これを3本より多い設定にすればだましを減らすことができます。ただし、その反面、売買のシグナルがより遅れて出ることになりますので注意が必要です。
「3本抜き新値足」は、「3本新値足」や「新値三段棒」、「新値3本抜き」、「3線転換法」と呼ばれることもあります。
→1から学ぶテクニカル指標(姉妹サイト「投資戦略」より)
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