サポートラインは安値と安値、レジスタンスラインは高値と高値を結んだ線ですので、実際のチャート上には以下のようにして描きます。
価格のこれまでの推移をもとに、これから価格はどの方向を目指していくのかを予測するのがトレンド分析ですので、トレンドを分析するのはチャート分析の基本となります。トレンドの分析は、移動平均線が示す方向でトレンドを読む方法もありますが、上記のようにチャート上にトレンドラインを引いてトレンドを分析する方法も非常によく使われています。移動平均線とトレンドラインを併用すればトレンドを予測する精度は高まります。
少し詳しく解説すると、サポートラインは重要な安値と安値を、レジスタンスラインは重要な高値と高値を結んで引きます。言い方を変えれば、相場が反転した所を結んで引く線です。すなわち、売りと買いの勢力が逆転した水準を結んで引くものす。2つは必ず必要で、そのトレンドラインが重要であればあるほど結ばれるべき数も増えます。ゆえに、それは主観的なものとなります。ただ、客観的に定めることも可能で、直近の安値(高値)とそれ以前の安値(高値)で引くと、新しく安値(高値)が更新される度に引き直されることになります。この手法は過去の価格よりも最近の価格が重要視されるものです。トレンドラインは、安値(高値)を定義するNの値、すなわち、その前後の日数に大きく影響されます。Nの値を大きく設定すればトレンドラインの数が減り、トレンドラインはより重要なものとなります。
これは従来の一般的な引き方です。こういった従来のトレンドラインの引き方は、極端な安値(高値)を含めて引くことになります。しかし、極端な値は感情的な価格であり、主要なトレンドを表してはいないと論議されることがあります。
そこで、極端な価格は含めない引き方もあります。これを「内部トレンドライン」といいます。内部トレンドラインは、実際のトレードで利益を得るには役立つとされています。ただし、引き方が恣意的になってしまったり、その有効性を理論的に証明するのは困難であるため、従来型の方が安値(高値)を必ず捉えることができて引き方としては一般的です。
サポートラインとレジスタンスラインの2つのトレンドラインは投資家に意識されやすいので、価格がトレンドラインの中で推移することは多いのですが、ひとたび価格がトレンドラインを上抜けor下抜けた場合は、そこで新しい相場が始まったことを意味します。それまでのトレンドは崩れ、そこから新しいトレンドが開始されやすくなります。
例えば、価格が下落しサポートラインを割れば、サポートラインの支持を失った価格はそこから一気に下がりやすくなる、といった具合です。サポートラインやレジスタンスラインは、損切りラインや利益確定のラインとしても使われることが多いです。株式を買っている投資家にとっては、サポートラインは損切りライン、レジスタンスラインは利益確定のラインとしていることが多く、そういった投資家にとっては、価格がサポートラインを割ってしまったらトレンドが崩れてしまった上に損切りラインを割ってしまったことを意味しますので、そこで売りが一気に増えて価格が下がりやすくなるのです(価格がレジスタンスラインを上抜けた場合はこれと逆の解釈となります)。
姉妹サイト「投資戦略」の「charTrade(トレード手法)」より
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