前ページ「どの移動平均線を見ればいい?移動平均線の見方」で紹介した各移動平均線について、その具体的な使い方と見方について解説します。
株式市場は土日は休みなので、取引されるのは1週間で5営業日となります。よって、株式市場では「1週間」を「5日」で考えます。
ここでは日足チャートに絞って解説します(考え方は、週足でも月足でも同じです)。
日足チャートでは、5日移動平均線(以下「5日線」)、25日移動平均線(以下「25日線」)、75日移動平均線(以下「75日線」)が代表的に見られる移動平均線で、5日線は「短期線」、25日線は「中期線」、75日線は「長期線」と言われます。
移動平均線は、長い期間の平均値である方が信頼度は上がりますので、長期線が一番信頼のおける移動平均線となります。ここでは75日線を長期線としているので、日足チャートでは75日線が一番信頼できる移動平均線となります。75日線は、比較的意識されやすい移動平均線です。というのも、75日線は、3カ月の平均線だからです。株式市場は3カ月単位で相場を考えるのに適しています(外部要因を除けば)。というのも、企業決算が四半期ごとに発表されるからです。企業決算を先読みする形で、もしくは、企業決算を受けて相場は作られやすいので、75日線は自然と重要視されるのです。ただし、75日線は3カ月の平均線であるため、反応が鈍い移動平均線です。逆に短期線である5日線は、信頼度は劣りますが、価格への反応が早い移動平均線ですので、それぞれの特徴をまず掴んでおくことが大切です。
さて、いよいよ移動平均線の具体的な使い方について基本から解説します。
移動平均線の基本的な使い方は非常に簡単です。移動平均線とは、一定期間における価格の平均値を線で結んだものですので、その一定期間においては、移動平均線の位置が価格のフェアバリュー(適正価格)となります。ですので、移動平均線より価格が大きく上に乖離していれば、フェアバリューより高い価格となっていることを示しますので、この場合は売りを考える所となります。逆に移動平均線より価格が大きく下に乖離していれば、フェアバリューより安い価格となっていることを示しますので、この場合は買いを考える所となります。これは「価格は移動平均線に収束する」という移動平均線の特徴を使った売買方法となります。移動平均線は一定期間の価格の平均値ですので、価格は移動平均線近辺で推移するのが一番心地いいのです。価格が移動平均線より乖離してしまったら心地いい状態ではなくなりますので、価格は移動平均線に戻りやすくなります。移動平均線のその特徴を使うのが移動平均線の基本的な使い方です。
→1から学ぶテクニカル指標(姉妹サイト「投資戦略」より)
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