エンベロープは、価格が移動平均線からどれだけ乖離しているかを基準にして売買を判断する際に使うテクニカル指標です。一定期間の価格の平均値を結んだ線が移動平均線であるため、価格は移動平均線に収束しやすいとされており、エンベロープはこの考えをもとにしたものです。
エンベロープは、価格は移動平均線に収束しやすいという移動平均線の特性をもとにしたテクニカル指標ですので、エンベロープのバンドの上限は移動平均線にあらかじめ定められた割合の移動平均線を足したものと定義され、バンドの下限は移動平均線にあらかじめ定められた割合の移動平均線を差し引いたものと定義されます。すなわち、与えられた移動平均線に対して適切な限界線比率を設定することによって、エンベロープの示す値動きの範囲は値動きの中で生じる価格の高値と安値に重なり合うことになります。
要するに、
というように、トレンドの反転ポイントの目安としてエンベロープは用いられます。
すなわち、価格がエンベロープの上限に達すれば下落の可能性が高くなるので売りのポイント、価格がエンベロープの下限に達すれば、上昇の可能性が高くなるので買いのポイント、というようにして用いられます。一般的に、日足チャートの場合、25日移動平均線に対して、株は5%乖離や10%乖離が用いられ(日経平均株価などで)ることが多く、為替の場合は、25日移動平均線に対して±2%から±3%乖離で設定されることが多い傾向がありますが、その銘柄に応じて、上限・下限になりやすい水準を確認して設定するようにします。
→1から学ぶテクニカル指標(姉妹サイト「投資戦略」より)
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