FRB(連邦準備制度理事会)による公開市場操作(オペレーション)は、FOMC(連邦公開市場委員会)から指示を受けてニューヨーク連邦準備銀行(NY連銀)の公開市場取引デスク(Open Market Trading Desk)が行っています。そのため、SOMAはNY連銀が管理しています。公開市場操作の取引記録はSOMAに記帳され、NY連銀のSOMAの責任者がこれをFOMCメンバーに報告しています。
FRBはこのSOMAの証券の売買によって流動性の高低を調節しており、証券を購入して流動性を高め、証券を売却して流動性を低下させるとしています。
SOMAの資産(証券)は、流動性の必要が発生する緊急事態で使用され、米ドルなどの連邦準備制度のバランスシート(貸借対照表)上の負債の担保として機能している、という位置づけになっています。SOMAの資産には、国内(米国)証券と外貨ポートフォリオの両方が含まれており、国内部分は米ドル建ての財務省証券(米国債)で構成され、外貨部分はユーロまたは日本円などさまざまな投資で構成されています。
SOMAが保有している資産は、個別銘柄ごとにNY連銀のサイトで毎週公表されています。
2008年以降、つまりリーマンショック以降、FRBは米国の経済を刺激するために、相当量の長期米国債を購入しています。また、住宅市場を支援するためにFNMA(連邦抵当金庫:ファニーメイ)やGNMA(政府住宅抵当金庫:ジニーメイ)、FHLMC(連邦住宅金融抵当金庫:フレディ・マック)から大量の住宅ローン担保証券(MBS)を購入しています。2017年時点でSOMAが保有する債券の規模は4兆ドルを超えています。うち国債は2.3兆ドル程度、MBSは1.8兆ドル程度という状況です。
FRBの保有資産縮小(バランスシート縮小)は、このSOMAを減少させる措置です。
FRBのバランスシート(総資産)の推移は、姉妹サイト「株式マーケットデータ」で確認することができます。
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