例えば、日本銀行がA銀行にマネタリーベースをHだけ供給したとすると、準備預金制度のため、A銀行はその一部を日銀当座預金に預けることになります。預金準備率をβとすると、準備預金の増加分はH×βとなります。
A銀行が貸出業務を行うために、Hから準備預金を差し引いた「H−H×β=H(1−β)」を、Z会社に貸し出します。会社はお金が必要で、銀行からお金を借りるので、H(1−β)は使われ、そのお金はいずれ所得として個人や会社に渡り、手元資金になったりや預金で銀行に預けることになります。貸出したお金のうち、銀行預金として戻ってくる比率を「α」とすると、「H(1−β)α」が銀行の預金として返ってきます。例えば、その預金がB銀行に預けられたとすると、その預金の一部を日本銀行に準備預金として預け、残りは貸出業務にあてると予想できます。そうすると、「H(1−β)α×(1−β)α」が貸出金として世の中に回ることになります。そして、そのお金はまた銀行に返ってきます。
こういった連鎖によって、信用創造が構築されていくと考えられています。ただし、この連鎖を繰り返せば、準備預金と貸出のうちの現金流出分が減少するため、いずれは0になります。
信用創造は、Hと(1−β)αが無限に続く等比級数となりますので、これを公比に当てはめると、マネタリーベース(H)とマネーストック(M)の関係は、以下のような公式(これを「信用乗数(しんようじょうすう)」といいます)で表されます。
M=1/(1-(1-β)α)×H |
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