本文へスキップ

貿易戦争とは(保護主義とその影響について)

貿易戦争とは(保護主義とその影響について)






貿易戦争とは

  • 貿易戦争(読み方:ぼうえきせんそう)とは、貿易収支の不均衡の拡大によって赤字国の不満が高まり、関係国の間で紛争や対立が生じる貿易摩擦(ぼうえきまさつ)が引き金となり、国家間で輸入制限などの応酬が続く状態のことです。



貿易戦争の影響

比較優位の貿易では、貿易当事国は自給自足に比べて利益を得やすくなります。一方で、その財の流れが貿易収支の不均衡を拡大させる要因となる場合があり、赤字国の不満を高めやすくなって貿易摩擦が起こります。貿易収支の不均衡は、2国間の経済成長率の格差や為替相場による輸出入品の価格の不均衡、技術の発展の差による比較優位の変動で起こりやすくなります。

貿易戦争では、各国が輸入量に制限をかけたり、関税(かんぜい)を引き上げることによって、貿易赤字の減少を短期的に見込めることになりますが、保護主義の拡大につながりやすく、輸出産業が衰退したり、経済成長を阻害して景気を悪化させる要因ともなります。




貿易戦争の背景

1930年代に起こった不況以降,世界ではブロック経済化が進み、各国が保護主義へと傾き貿易戦争が拡大、それが第二次世界大戦が起こった原因の一つとなったという反省から、1947年にGATT(関税および貿易に関する一般協定で、自由、無差別、多角、互恵を基本理念とおした国際経済機構)が作成され、1948年にGATT体制が発足しました。貿易における無差別原則(最恵国待遇,内国民待遇)等の基本的ルールを規定したGATTは、多角的貿易体制の基礎を築き、貿易の自由化の促進を通じて日本経済を含む世界経済の成長に寄与しました。 ただ、GATTは暫定的な組織として運営されており、1986年に開始されたウルグアイ・ラウンドで貿易ルールの大幅な拡充が行われ、これらを運営するために強固な基盤の機関が必要となり、WTO(世界貿易機関)が設立されました。WTOはWTO協定(貿易に関連する様々な国際ルール)の実施と運用、さらに新たな貿易課題に取り組み、多角的貿易体制の中核を担う国際機関ですが、全会一致を原則とするWTOのルール作りは難航しやすく、近年は2国間で結ぶFTA(自由貿易協定)を重視する国が増えています。






関連記事









※その他「経済の基礎知識」に関する記事は以下。




経済





債務・債権





プライム





年金





経済学





EU





金融街





直接投資・間接投資・証券投資





法律





姉妹サイトの紹介

株初心者のための株式投資と相場分析方法

株式投資初心者の方から中・上級者の方まで、全ての投資家に必要な投資情報を詳しく解説したサイトです。投資信託やデリバティブ、経済学の内容も充実。

株式マーケットデータ

IMM投機筋ポジション・投資部門別売買状況・裁定取引の推移・信用残の推移・株価指標・債券・為替の動向まで、投資をする際に見ておきたいデータを集めたサイトです。

投資戦略

マーケット動向をブログ形式で随時更新。日々の投資の参考にご活用ください。

初心者のための仮想通貨専門サイト

仮想通貨を1からわかりやすく徹底解説(動画付き)!投資情報からトレード手法まで、仮想通貨をはじめるならここから!



バナースペース