ディフィーザンスは、社債の発行体である企業が社債を信託基金に移転して、信託基金から社債の元利金の返済が行われるようにします。そして、企業は社債の元利金の返済に必要な資金を債券のポートフォリオを信用基金に与えます。その際、債券のポートフォリオから得られるキャッシュフローは、元利金の返済と合うように構成されます。
社債は、通常は低金利の時に多く発行されやすいです。そのため、金利が上昇してしまうと割引率が高くなり、債券の価格は額面より低い状態で取引されます。また、ディフィーザンスの債券のポートフォリオは、社債の発行と同じ時期に発行された国債を含んでいることが多く、こちらも債券の価格は額面より低くなります。ゆえに、社債の額面と債券のポートフォリオの購入価格には差が出来ることになり、企業はこの差額を特別利益として計上することができます。このディフィーザンスによって、企業は見かけ上の利益を高めることができるのです。
ただし、ディフィーザンスは見かけ上の利益を高めるできるものの、企業価値の向上にはつながりません。
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