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自然利子率

自然利子率


自然利子率とは

  • 自然利子率(natural rate of interest)とは、経済に対して緩和的でも引き締め的でもない中立的な金利水準(経済の需要供給が均衡状態にある場合の実質金利)のことです。「中立金利」「均衡実質金利」「Rスター(アールスター)」とも呼ばれ、インフレーションでもデフレーションでもない均衡する実質利子率のことを指します。利子率には名目利子率と実質利子率があり、このうち緩和的でも引き締め的でもない実質利子率(名目利子率−期待インフレ率)を自然利子率と言います。 自然利子率は、中長期的に潜在成長率に連動するとされており、政策金利をどこまで上げるべきかを決める材料となります。米国における自然利子率は、金融危機前は2%程度でした。



政策金利と自然利子率の関係

政策金利の長期的な均衡水準は、「自然利子率+目標インフレ率」とされています。政策金利の長期的な均衡水準は、FOMC(連邦公開市場委員会)における長期的な政策金利見通し(中央値)が目安となります。自然利子率は、例えばFOMCにおいて長期的な政策金利見通しが3%であったとして、目標インフレ率が2%であったなら、FOMCが想定する自然利子率は1%となります。自然利子率の水準が低いと政策金利の均衡水準も低くなり、政策金利の引き上げは限定的になります。自然利子率が低い状況(潜在成長率が低い状況)で利上げをどんどん進めれば景気を一気に冷やす可能性があります。





自然利子率の調べ方

政策金利の長期的な均衡水準は、FOMCにおける「長期的な政策金利見通し(中央値)」が目安となりますので、想定されている自然利子率を調べるにはまずそれを見る必要があります。FOMCにおける「長期的な政策金利見通し(中央値)」は、FOMCメンバーが適切と考える米国の政策金利「フェデラル・ファンドレート(FFレート)」の誘導目標の水準をドット(点)の分布で示した散布図「ドット・チャート(dot chart)」の「FF金利の予想分布」を見ます。

「FF金利の予想分布」は、姉妹サイトの「株式マーケットデータ」の「FF金利の予想分布(ドットチャートより)」のページで確認できますので参照してください。

例えば、「FF金利の予想分布(ドットチャートより)」のページの”2017年6月時点”を参考に解説すると、2017年6月時点においてFOMCは「長期的な政策金利見通し」を3.000%と想定していることを示しています。”19年末”の中央値の欄が”3.000%”となっていると思いますが、それが「長期的な政策金利見通し」です。

この「長期的な政策金利見通し」は、FRBが想定している”名目”でみた自然利子率を示しています。”名目の自然利子率”とは物価を加味していない自然利子率ということです。
この時点において、FRBの目標インフレ率が”2.000%”であるとするならば、”実質”の自然利子率は「3.000%−2.000%」で”1%”ということになります。”実質の自然利子率”とは物価を加味した自然利子率ということです。

これらを踏まえて、もう少し解説すると、例えば今後のFOMCで「19年末に実質の自然利子率は1%にはならない、0.5%ぐらいじゃないか?」ってことになると、以後のFOMCで「長期的な政策金利見通し」が”2.500%”に引き下げられることになります。

ちなみに、FOMCが公表しているこういった「政策金利見通し」は、すべて短期金利の見通しを示しています。なぜなら、政策金利で誘導するのは短期金利であるからです。





実質金利との関係

  • 実質金利が自然利子率を上回ると経済が冷やされる
  • 実質金利が自然利子率を下回ると経済が刺激される



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