ドルの価値が低下する(ドル安になる)時というのは、米国の政治や経済が不安定化していたり、米国の証券の利回りが魅力的でなくなったと考えられる時に低下しやすいです。ドルが欲しいと思う人が減れば(ドルの需要が低下し、ドル売りが進む)ドルの価値が低下する(ドル安になる)ことになります。
ドルの価値を示す指標として、ドルインデックス(米ドル指数)があります。ドルインデックスは、主要国通貨(ユーロ、円、ポンドなど)に対するドルの総合的な価値を指数化したものですので、ドル自体の価値を確認する際に見る指標となります。
ドルインデックスの推移は、姉妹サイト「株式マーケットデータ」で確認することができます。
例えば、対ドル(ドル/円)の場合、1ドル100円から1ドル80円に為替レートが動いたとしたら、これは円高となります。円が100円から80円に下がって円が安くなっているように見えるので「円安」のように思えますが、これは円高です。
例えば、米国でチョコレート1つが1ドルで売っていたとします。1ドル100円の時はそのチョコレートを1つ買うのに100円出さなければ買えなかったのに、1ドル80円の時は80円出せば買えてしまいます。これは1ドル100円の時に比べて1ドル80円の時は日本円の価値が高まっていることを示します。ドルより日本円の価値の方が高いので、以前より少ない量の円でチョコレートが買えたのです。ゆえに、これは「円高」となります。
円高になる要因は様々ありますが、日本の経済状況が良く、景気が上昇し、円の価値が高まった場合、中央銀行の金融政策で金融引き締めがあった場合、日本と他国の金利差が縮小した場合、他国の通貨が弱くなった場合などが基本的な要因となります。また、世界経済の先行き不安や地政学リスクが高まって、投資家が株式や新興国通貨など値動きの大きいリスク資産(危険資産)を手放す「リスクオフ」のムードになった場合は、円高になりやすくなります。
上記「円高とは」の解説は円高の解説ですが、同時に「円高ドル安」の解説でもあります。通貨ペアとは、交換する異なる二つの通貨のことです。外国為替とは、異なる通貨を交換することですが、交換するには必ず対(つい)になる二つの通貨が必要となります。これが「通貨ペア」です。円安ドル高というのは、ドル/円という通貨ペアにおいて、円の価値が高まってドルの価値が低下している、または円の価値よりドルの価値が低下していることを示します。
例えば、 ドル/円の為替レートが100円から95円になったとすれば、これは円高ドル安です。逆に、100円から105円になったとすれば、これは円安ドル高です。
円高ドル安や円安ドル高は、基準となる為替レートがあるというものではありません。昨日、95円だった為替レートが94円になっていれば「昨日からドル/円の為替レートは円高ドル安に進んだ」といいますし、1時間前から94円→95円になったとすれば、「1時間前からドル/円の為替レートは円安ドル高に進んだ」といいます。
※その他「為替」に関する記事は以下。
株式投資初心者の方から中・上級者の方まで、全ての投資家に必要な投資情報を詳しく解説したサイトです。投資信託やデリバティブ、経済学の内容も充実。
IMM投機筋ポジション・投資部門別売買状況・裁定取引の推移・信用残の推移・株価指標・債券・為替の動向まで、投資をする際に見ておきたいデータを集めたサイトです。
マーケット動向をブログ形式で随時更新。日々の投資の参考にご活用ください。
仮想通貨を1からわかりやすく徹底解説(動画付き)!投資情報からトレード手法まで、仮想通貨をはじめるならここから!