カスケード理論は、もともとは社会心理学にあった知見が行動経済学に波及したものです。1990年代に社会心理学から行動経済学へと波及し、最初の人の行動を見て次の人が真似をして行動するという「情報カスケード」という概念を理論化したものです。
情報カスケードでは、最初の人が情報を持って行動したのかは不明ですが、それを2番目以降の人が真似をし(2番目以降の人は情報を持っていない)、それが連鎖的になると群衆行動につながるというものです。
例えば、あるレストランの情報を持った人が店の前に並んだとすると、そのレストランの情報を持っていない人々も次々に店の前に並ぶ、という現象がカスケード理論の例です。
金融市場におけるカスケード理論の例としては、ある合理的な情報を得た投資家がある銘柄を売ったとすると、その動きを見た投資家たちが次々に売りを繰り返す、といった現象がそれにあたります。買いの場合も同様で、ある合理的な情報を得た投資家がある銘柄を買ったとすると、その動きを見た投資家たちが次々に買いを繰り返すといった現象がそれにあたります。
その結果、その銘柄の価格形成がゆがみ、過剰に割安・割高になる状況が生まれます。これは個別銘柄だけでなく、市場全体にも同様のことが言えます。
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